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2013-10-29 08:00 | カテゴリ:起業家
今日は藤本勇治氏の誕生日です。

そろばんメーカーで最も規模が大きく知名度も高い「トモエそろばん」を生産するトモエ算盤株式会社の創業者です。

播州そろばんを生んだ生産地、兵庫県小野市で製造職人として働いていた藤本勇治氏が、独立して東京で始めた店がルーツです。創業は1920年で、業界内では新しい部類に入ります。有名な「三つ巴」の商標は、藤本家の家紋であり、お客・販売店・メーカーの三者が一体になって発展することを願ったものだとのこと。

藤本勇治氏はそろばん業界の革命児でもありました。同じメーカーのそろばんでも品質に差があるのが普通でしたが製造工程の一部を機械化することによって徹底した品質管理を実現しました。そして業界初の統一価格制を実施し、品質はバラバラ価格もまちまちだったそろばんを、近代的な工業製品へと一変させたのです。

成長の背景には、1960年代から70年代にかけての高度経済成長に伴うオフィス需要の増加がありました。電卓が普及する以前そろばんは唯一の計算器具で、事務職の勤め人なら誰もが日常的にそろばんを使っていました。こうしたオフィス需要に加えて学校需要、家庭需要があったので、当時のそろばん市場は非常に大きく良質な製品を全国の販売ルートに乗せて送り出していたトモエ算盤は、またたく間にシェアトップの地位を獲得、現在も市場の約6割を占めているとのことです。

「願い~まし~ては~、トモエのそろばん。パーチパーチパッチパッチ♪」というメロディーを覚えている人も多いでしょう。私もご多分にもれず珠算教室通いましたので、今でもそろばんはじけますよ。
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